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2024.10.22 現在

教員情報詳細

玉腰 和典(タマコシ カズノリ)
タマコシ カズノリ 玉腰 和典 Tamakoshi Kazunori
所属名称

健康・スポーツ科学部 健康・スポーツ科学科

資格

講師

学位

博士(人間発達学、愛知県立大学)

研究分野

保健体育科教育学

キーワード

身体運動文化、戦術・技術認識、学習指導の系統性、学習集団形成、教材・教具、カリキュラム

社会貢献活動

学校教員の授業づくりの支援

教育研究業績書

https://www.mukogawa-u.ac.jp/gakuin/gyoseki/pdf/id_41740.pdf

研究紹介(保健体育科教育における授業研究)

 私の主な研究活動は、「保健体育科教育とは何を教え育む教科なのかを考察する」ことと、学校教員と協同で「保健体育科教育のよりよい授業を創造・提案する」ことです。ここでは、後者の授業研究について、紹介します。
 まず、よりよい授業を計画するために、学校教員と一緒に、これまでの授業事例の資料を複数分析したり、現代的な課題をふまえた授業のあり方を検討したりします。こうして完成した計画や仮説にもとづいて学校現場で授業を実施します。その際、計画した授業構想が有効であったかどうかを検証するためには、分析視点が必要になります。たとえば、授業前後や授業途中で質問紙調査を実施し、数値がどの程度向上したかを評価する方法があります。見本の表(左)は、「たのしむ」「できる」「学ぶ」「まもる」という4つの観点で、授業前後に質問紙調査を実施し、分析した結果です(この分析方法は「診断的・総括的評価」と言われています)。これを確認するとほとんどの項目で授業(単元)後に評価が向上していることがわかります。つまり、対象とした保健体育科の授業は、よい効果をもたらす授業であったと考えられます。さらに、見本のグラフ(右)は、毎授業の最後に質問紙調査を実施したものです(この分析方法は「形成的授業評価」と言われています)。結果からは、全体として基準となる数値を超えて評価が高いことが確認できます。ただし、どの項目も数値が低下している6時間目の授業に課題があったことや、全体として達成感(成果)に課題があったことも分析できます。こうしたデータを参考にしながら、計画した授業の成果(よかったこと)と課題(改善すべきこと)を解明していくのです。
 学校現場では、毎日授業が展開されているわけですが、それらを主観的に総括するだけではなく、できるだけ客観的なデータを活用して総括することで、周囲の人もそこから学びやすい資料となります。こうして、学校教員と連携しながら、様々な授業を分析・交流することで、社会における教育の質の向上をめざしたり、教育のあるべき姿を考えたりしています。より多くの児童・生徒が豊かな保健体育科の学びを経験できるよう、ぜひ一緒に保健体育科の授業について考えていきましょう。

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