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2024.10.22 現在

教員情報詳細

鶴 宏史(ツル ヒロフミ)
ツル ヒロフミ 鶴 宏史 Hirofumi Tsuru
所属名称

教育学部 教育学科

資格

教授

学位

博士(社会福祉学), 修士(社会福祉学), 学士(社会福祉学)

研究分野

保育学

キーワード

保育者の専門職倫理, 障害児保育, 保護者支援・子育て支援, 研修の効果

社会貢献活動

社会福祉法人勝原福祉会評議員, 社会福祉法人聖徳園第三者委員

教育研究業績書

https://www.mukogawa-u.ac.jp/gakuin/gyoseki/pdf/id_43114.pdf

保育者の専門職倫理

 保育者は専門職ですが、専門職にはそれにふさわしい専門性に基づく知識(専門的知識)と技術(専門的技術)、そして専門職としての倫理(専門職倫理や倫理綱領)を有することが求められます。知識や技術はイメージしやすいのですが、保育の領域では専門職倫理についての研究が低調です。しかし専門職には、専門的知識と専門的技術に加えて、専門職倫理や倫理綱領が求められます。なぜなら、特に医療、福祉、教育、心理などに関わる専門職はその仕事が他者の生命、生活や人生に大きな影響を与えるためです。特に、乳幼児は子どもの権利を有しつつも自分で権利を守ることが難しく、権利を侵害されやすい存在です。この点は、不適切な保育の例をみれば明らかです。また、専門的知識や専門的技術は悪用できるためです。例えば、保育者であればその知識や技術を使って子どもの行動をコントールすることができます。さらに、保育者の個人的な価値観で子どもをえこひいきし、子どもを傷つけることがあるかもしれません。
 そのため、専門職が仕事を行う際には、個人的な価値観や倫理観ではなく、専門職倫理-専門職としての価値観や倫理観-に基づいて様々な判断したり、仕事をしたりすることが求められます。
 私は保育者の専門職倫理について、海外と日本の倫理綱領の比較、海外の保育者の倫理教育に関する文献の分析、保育者を対象としたアンケートやインタビューを通して保育者が遵守するべき価値や倫理を明らかにしようとしています。

  • 保育者の専門職倫理
保育所等における子ども家庭支援

 保育所等で勤務する保育者は子どもの保育にくわえて、その保護者・家庭への支援もその業務として規定されています。その中でも私は、研究チームの一員として生活困難を抱える家庭への支援のあり方を研究しています。ここでいう生活困難とは、保護者の病気や障害、失業、家庭の貧困、家庭の関係の不調といった生活を営む上での様々な困難です。こうした家庭の状況は子どもへの不適切な養育や虐待につながりやすくなります。
 研究を行う中で、①保育所等ではまず生活困難を抱える保護者支援について、園内で役割分担を行いつつ組織的対応を行っていること、②保育所が担うソーシャルワーク的な機能の実際が提示されたこと、③保護者支援プロセスにおいて「情報の集約と共有」が保育所の特性として抽出されたこと、④生活課題を抱える保護者を支援するにあたり、園長や主任等管理職の役割が明示され、他機関連携に先立つ早期発見の重要性が示唆されたことが明らかになりました。つまり、保育所等における保護者への支援は、保育者単独で行えるものではなく、組織全体で体制を整え、保育者それぞれに役割を担いながら実施するものであることが浮き彫りになりました。
 これらを踏まえて、生活困難家庭に対する保育所等における組織的支援に関する実践理論を提示することを目的として研究を進めています。

  • 保育所等における子ども家庭支援
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