教員情報詳細

- 所属名称
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薬学部 薬学科
- 資格
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教授
- 学位
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博士(薬学)
- 研究分野
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臨床製剤学
- キーワード
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苦味マスキング、注射剤の配合変化、医薬品の適正使用
- メールアドレス
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- 大学
- miyakoy
mukogawa-u.ac.jp
研究その1:悪玉菌(病原性微生物)をやっつけ、善玉菌を守る抗菌物質を使った抗菌医薬品・抗菌医薬部外品の研究開発
病原性微生物(悪玉菌)をやっつける薬として抗生物質があります。少量でキレ良く病原性微生物をやっつけるのですが、病原微生物は薬剤耐性(抗生物質が効かなくなる)を起こすことが解ってきました。薬剤耐性に関するグローバル研究(GRAM)により、2025年から2050年までの間の累計死者数は、AMRを直接原因とする死者数が3900万人以上、AMR関連の死者数で1億6900万人以上に上ると推定され、英国の国際誌「Lancet」で発表されました。(Lancet (London, England). 2024 Sep 28;404(10459);1199-1226. doi: 10.1016/S0140-6736(24)01867-1.)
私達の身体の一部である皮膚、腸、膣、子宮などには生体フローラと言って、善玉菌・悪玉菌・日和見菌が集まって存在していることが解っています。抗生物質の場合には時として悪玉菌・日和見菌に加えて善玉菌までやっつけてしまうことがあります。
世界的に抗生物質の使用が控えられており、抗生物質に代わる抗菌物質が求められています。吉田都研究室では、抗菌物質として、抗菌オリゴペプチドの設計に成功し、病原性微生物をやっつけることを実験で確認し、論文報告しました。抗菌オリゴペプチドは薬剤耐性には関与しません。また、生体の善玉菌として知られている乳酸菌は守るという優れた性質を持つことも解ってきました。
吉田都研究室で研究開発した抗菌物質を生活環境学部澤渡千枝研究室で研究開発した「着るナタデココ」のセルロースシートに含ませ、生理用ナプキンの経血シートの開発に取り組んでいます。この研究は本研究は、文部科学省科学技術人材育成費補助事業ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(女性リーダー育成型)、「女子総合大学における挑戦的次世代女性リーダー育成プログラム」の助成を受けて行っています。
研究その2:「楽しい」衛生的手洗い教材の開発
コロナ禍では、手洗い・うがい・マスク着用などの感染対策に世界中が敏感になっていましたが、新型コロナウイルス感染症が第五類に移行され、Withコロナの時代になってから、感染対策への意識が薄れてきている気がします。今一度、感染対策への再認識を促す必要があると思っています。今まで「正しい」衛生的手洗い方法は一般に知られておりましたが、「楽しい」衛生的手洗い方法はありませんでした。そこで、吉田都研究室では、「楽しい」衛生的手洗い方法を開発しました。両手首をくっつけると、何だかカニに見えてきませんか?カニさんが身体を洗うというストーリーの手遊びとオリジナルソングを作り、指先や水かきなど、汚れの落ちにくい部位をしっかり擦って汚れを落とすのがポイントの手洗い方法です。現在、武庫川女子大学附属保育園の5歳児の皆さんにも協力してもらって、「カニさん手洗い」でキレイに汚れを落とせるかを研究しています。第34回日本医療薬学会年会でこの研究活動を発表しましたが、「附属保育園があって、薬学部も教育学部もある総合大学の武庫川女子大学だからこそできる研究ですね。そんな研究環境が揃ったところはなかなか無いですよ。羨ましい。」とコメントを頂き、嬉しかったです。研究室の皆とすぐに情報共有して喜びを分かち合い、研究へのモチベーションが上がりました!オリジナルソングについては、英語翻訳にも挑戦しており、日本だけでなく世界に「カニさん手洗い」を発信したいと思っています。小さな子どもから高齢者まで、楽しく正しく手を洗って感染症対策をし、世界の皆の健康維持に貢献したいという思いで、これからも林紗希助手、研究室所属の学生さん達と一緒に、「楽しく」研究活動を行っていきたいと思います。この研究については、2024年11月25日に武庫川女子大学ホームページのNEWSに掲載されました。
https://info.mukogawa-u.ac.jp/publicity/newsdetail?id=4856