2024.10.22 現在
教員情報詳細
ホリヤマ シズヨ
堀山 志朱代
Shizuyo Horiyama
- 所属名称
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薬学部 薬学科
- 資格
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講師
- 学位
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博士(薬学), 薬学修士
- 研究分野
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分析化学
- キーワード
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LC/MS/MS、GC/MS、NMR
- 社会貢献活動
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http://www.mssj.jp/about/pdf/awards/service/award560287.pdf
- ホームページ
質量分析で前立腺がんの治療に貢献する
アビラテロンは、転移性去勢抵抗性前立腺癌(mCRPC)だけでなく、転移性ホルモン感受性前立腺癌(mHSPC)に対しても極めて重要な薬剤である。アビラテロンは3bHSDによって抗腫瘍作用の強い代謝産物であるδ-4アビラテロン(D4A)に代謝され、これはさらに5aレダクターゼによってAndrogen Receptorに対するアゴニストとして作用する3-ケト-5-aアビに代謝される。これらことから、5a還元酵素阻害剤による3-ケト-5-a アビラテロンの還元は、Abiの抗腫瘍活性を高める可能性があると考え、CRPC患者に対するAbiと5a還元酵素阻害剤であるデュタステリド(Duta)の併用療法の有効性と安全性を評価する臨床実験を行った。質量分析を用いて、アビラテロンおよびその代謝物の分析条件を求め、定量条件のバリデーションを行い、臨床検体の定量を行うことで、効果を検証した。また定量時に新たな代謝物が出現していることを見つけ、その構造を明らかにした。これらの分析結果をもとに、ヒトにおけるステロイド骨格の未知代謝物の探索を行い、新たな治療法の開発に貢献する。