教員情報詳細
- 所属名称
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薬学部 健康生命薬科学科
- 資格
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教授
- 学位
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博士(環境科学), 修士(環境科学), 学士(薬学)
- 研究分野
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生化学、分子生物学
- キーワード
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神経変性疾患、細胞内情報伝達
- 社会貢献活動
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薬剤師のためのワークショップ タスクフォース
- ホームページ
- メールアドレス
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- 勤務先
- hmizunomukogawa-u.ac.jp
当研究室では、主にパーキンソン病に関する研究をしています。パーキンソン病は、運動障害(手足の震え、動作が遅くなるなど)を主症状とする疾患で、主に高齢者が発症し、日本人では約100〜180人/10万人の割合で見られます。中脳・黒質ドパミン神経細胞が減少し、ドパミン不足で発症し、約5〜10%が遺伝子が原因、残り90〜95%は発症原因が不明です。対症療法としてドパミンの補充療法が主体であり、原因を解消して完全に治す方法(根治療法)は確立されていません。
パーキンソン病の特徴として、異常な構造をとるようになったタンパク質が脳内に蓄積します。その過程で毒性が発揮されて細胞機能障害・細胞死が生じると理解されていますが、詳しいメカニズムは現在も解明されていません。最近の研究により、慢性的な炎症、ミトコンドリアの機能障害、酸化ストレス、構造異常タンパク質の毒性が細胞死の要因として考えられていますが、まだ完全には解明されていません。
当研究室では、新しい治療薬の開発に活かすことを目的として、パーキンソン病の要因とされる遺伝子やタンパク質のはたらきについての詳細なメカニズム、引き起こす原因(加齢、肥満、高血糖など)、治療に有効な化合物の探索などを行っています。
【主な研究テーマ】
(1)パーキンソン病関連タンパク質の発現メカニズムについて
(2)糖尿病や脂質代謝異常症などの生活習慣病とパーキンソン病をつなぐメカニズムについて
(3)神経細胞の老化予防、パーキンソン病の治療に利用できる化合物の探索(既存の医薬品やビタミンの効果について)